ご挨拶

 このたび、公益社団法人日本口腔インプラント学会 第37回近畿・北陸支部学術大会の開催にあたり、私ども滋賀口腔インプラント学術研究会が主管となり、平成29年12月2日(土)3日(日)の2日間にわたり、びわ湖大津プリンスホテルにて開催させていただくことになりました。
 近年インプラント治療は急速に普及しております。埋入方法の確立やインプラントシステムの改良等により、生存率、成功率がたいへん向上し、また歯槽骨造成術の進歩により適応症も拡大し、口腔機能の回復、残存歯の保護など口腔の健康増進に多大な貢献をしております。しかし一方では、術中・術後の様々な合併症が指摘されており、それらへの対策は綿密に行う必要があります。さらに、口腔内の変化に伴うインプラント補綴の改変や有病者への治療、介護現場でのインプラントのケアの問題など患者の高齢化による社会的課題など、新しい問題に対しても会員が自ら考え議論していかなければなりません。また、市民に対してもインプラント治療に対する正しい知識の普及が急務です。
  公益社団法人日本口腔インプラント学会は14,000名を超える会員を擁し、わが国のインプラント研究・臨床の中心的存在です。近畿北陸支部2,600名の会員が集う本学術大会の今回のテーマを「インプラント治療 −その先にあるもの−」とし、インプラント治療が本当に必要な欠損補綴のオプションであり得るために詰めないといけないことは何か?超高齢社会の中での必要なインプラント治療、メインテナンスのゴールをどこにおくべきなのか?等について研究者、臨床家それぞれが叡智をぶつけあい、新たな躍進へ向かう情報を滋賀から発信していきたいと思っております。
  年末何かとご繁多な折ですが、お一人でも多くの方に参加いただきますことを衷心よりお願いいたしましてご挨拶とします。

公益社団法人日本口腔インプラント学会 第 37 回近畿・北陸支部学術大会  大会長 瀬戸 俊男